NHKスペシャル「神の数式」を見たんだけど、
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2013/0922/index.html
内容自体は素粒子物理学の変遷といった感じで面白かったんだけども。
一番印象に残ったのは、朝永振一郎らが丹念に研究した成果を原爆開発責任者になったオッペンハイマーに送付して、論文化への協力を頼むくだり。
オッペンハイマーは優れた理論物理学者で、当時の理論では電子が無限大のエネルギーを持っちゃうよと指摘して、朝永振一郎が解決方法を見つける。
朝永振一郎たちは戦中だったもんで欧米の科学界とは隔絶せざる得なかった。しかし、独自に最前線で研究を進めていた。
実は戦中の日本で、情報から隔絶されていたにもかかわらず、すばらしい研究成果がでた分野は結構多い。
例えば電子顕微鏡も隔絶されていた間に日本で独自にかなり進展した。
何が言いたいかというと、情報の不足というのは必ずしも科学の発展を妨げるものではないということである。
情報がないから一から(根本から)考える必要があり、その考え抜かれた土台の上に研究成果というビルディングを建築するのではるか天空に突き刺さる高さまで構築できるという側面があると思う。
現在、インターネットでいつでも海外の研究成果に容易に接続できるため、研究が安易になりがちである。
海外の研究動向を無視した方が、最終的には研究成果があがるだろう。
猿まねはごめんだ。

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