2013年4月6日土曜日

科研費・エフォート・いろいろと思うこと

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科研費交付のシーズンですね。

日本の研究費制度では研究費が一部の研究者に集中するようにできています。一応それを防ごうとエフォートなるものが導入されましたが、明確な基準がないため、ほとんど意味が無いと思います。
というのも、審査項目に研究費の集中に関してというものはありますが、1項目に過ぎないため、業績がすばらしい一部の研究者が、説得力のある申請書を書いたとき、これを却下することは極めて難しい訳です。

例えば、エフォート10%と書いた場合に採点が10%になるのなら意味があるでしょう。(でもその場合、研究費獲得がゲーム化してしまうでしょうが。さあどうやったら一番効率よく研究費がとれるでしょうかという最適化問題)
しかしエフォートの評価は現在の制度では単に複数項目中の1項目なわけです。そこで点数がとれなくとも業績のある研究者にとって痛くもかゆくもないわけです。

研究計画も業績を前面に押し出すと説得力が増しますし。

私個人としても、研究費の集中は良くないと思っています。
基礎研究の肝は発見されていないシーズを探し出すことだと思います。
これには行政側が肝をすえて、長期間、薄く、研究費をばらまくことが必要だと思います。

まあ難しいでしょうが。

実際には、長期間、安定的に雇用される職は無くなっていますし、実用的な研究成果を求める風潮が続いています。
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