2016年2月11日木曜日

卓越研究員ってどうなの?

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卓越研究員制度が来年度よりはじまりそうです。
約150名を国が選び、不安定な若手の処遇改善とともに人材の流動性を促進しようというものです。


文科省のサイト
http://www.mext.go.jp/a_menu/jinzai/takuetsu/index.htm

ポイントは
・卓越研究員を選ぶのは文科省
・ポストを提供するのは大学などの研究機関
・文科省は卓越研究員一人あたりにスタートアップ(1~2年度目)、各年度600万円
・研究環境整備費として5年度目まで300万円〜200万円を研究機関に提供

文科省は最大2400万円(5年間、1年あたりでは平均すると480万円)だすことによって、研究機関(主に大学と思われる)から人事権を得ることができます。お安いですね。

恒常的に予算を確保するのは現在の日本の財政では困難でしょうから、
何か改革を行いたければ、文科省がこんな風に大学から人事権を取り上げるというのは確かに理にかなっています。
人事権というのは権力/影響力そのものですから、大学側も本当はこれを渡したくはないでしょう。

こんな虫のいい話に大学側がのるのだろうかと思いますが、
おそらく、メジャーな大学に割当を決めて、もし受け入れを拒むようだと、交付金を減らす等々、粛々と実行に移していくのが容易に想像できます。

大学側はどんな人材が選ばれてしまうか戦々恐々でしょうねぇ。
文科省の審査会で選ぶということは、人柄とかのファクターがほとんど無視されてしまうでしょうから。
まぁこれはこれまでの大学の閉鎖的(?)な人事のアンチテーゼというわけですから、選ばれる若手にとっては関係ないことで、結構うまくいっちゃったりするかもしれませんが。

*よくよく見たら機関側からの推薦制度なるものがあるのですね。きっちり棘を抜いてありました。文科省主導の審査会が空気を読まずに動いたら面白いですね。
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2 件のコメント :

  1. 以前から読ませていただいています。
    久々の更新、嬉しい限りです。

    審査会が空気を読まなかったらちょっと変わった流れができて面白そうですが、
    読みますよね?きっと・・・。

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